意外とバレている
私は家で、多分人より「ありがとう」と言っている。これは口癖のようなもので、何個かのものを受け取る時は、受けとるたびに「ありがとう、ありがとう」と言ってしまう。多分言われる方はちょっとうざいと思う。
でも別に悪いことではないし、なおすような癖ではないとは思っている。
ただ、私にはこのように、ちょっとしたことでも「ありがとう」と言いたいという気持ちがあるのに、外ではあまり言えない。
なぜなら、知らない人には敬語を使うべきなのに、「ありがとう」はタメ口だからだ。
バスの運転手や店員さんに「ありがとう」と言ってサマになる人も中にはいるだろう。しかしおそらく私はサマにならないタイプだ。
では「ありがとう」の敬語バージョン、「ありがとうございます」を言えばいいと思うかもしれないが、「ありがとうございます」は長すぎるのだ。
私はバスを降りる際、運転手に「ありがとう」と言いたい、と思う。降りる人の列に並んだ時から思っている。だけど同時に、「ありがとうございます」は長すぎて言えないんじゃないか、と思ってしまって、結局会釈をしたかしないかで通り過ぎてしまう。
コンビニの店員さんにも同じことが起こる。そして「ありがとう」を言わなかったことへの罪悪感というか、癖を我慢している時の痒い感じを誤魔化すために、会計後すぐに店を立ち去ろうとする。
結果、歩きながらドアに向かって会釈をしていることが多い。
これは意味がないのでやめたい癖だ。
この話を母にしたら、「ああ、してるね」と言われた。バレてんだ、と思った。