でか鍵盤と口の洞窟
ピアノ教室で、自分が弾いた後、先生が同じ曲を弾くのを後ろから見た時、なぜか鍵盤が小さく見える。自分が弾いている時の鍵盤はでかくて、オクターブ上なんかすごく遠く感じる。
先生の手は私のよりも小さいし指も細いのに、オクターブもすぐそこに見える。
歯医者さんに口の中でごちゃごちゃやられている時は、自分の口が洞窟みたいに広く感じるのに、自分でフロスをする時は手がうまく入れられないほど小さくてびっくりする。
似たような逆の現象だ。
ラフマニノフはそもそもめちゃくちゃ手がでかくて、その上ピアノが上手かったんだから、ピアノめちゃくちゃ小さく見えただろうな。
ラフマニノフがフロスするときは大変だろう。いや、紐タイプじゃなければいいのか。大体ラフマニノフの時代ってフロスあったのか? 口もでかいかもしれん。そうだったらいい。
手がでかくて口が洞窟だったら解決だ。
親のすごいところ
母と車に乗っていて、ふと目についたお店っぽい建物について知ってる? と聞いたら、
「〇〇さんのお店だよ、そんなにたくさん客は入れないけど評判が良くて、〇〇小学校に通っていた娘さんは今中学生だって。昔トラブルに巻き込まれてて、知り合いの〇〇さんも心配していたらしいよ」
と、つらつら情報が出てきて驚いた。こういうことが結構ある。
フィナンシェを作って、テーブルに置いておいた。フィナンシェ用の型がなかったので、丸い銀紙の入れ物で作った。小さめのやついくつかと、大きめのやつ2つ。
それを見た父が、「1つもらっていい?」と聞いたのでうなずくと、躊躇なく大きめの方を取って行った。
母は、人にプレゼントするのは好きだが、されるのは嫌いだと言う。大体全然嬉しくないからだそうだ。
私はするのもされるのも好きだし、いらないもの、趣味じゃないものをもらったとしてもけっこう嬉しい。
「でも、500円もらったらうれしいでしょ?」と聞くと、「別に嬉しくない、100万円なら嬉しいけど」と返された。
500円に心が動かないのすごい。
アニメ「ハイキュー!!」はじめ
姉がアニメ「ハイキュー!!」を見ていて、私にも見ろ見ろと勧めてくるので、10話くらい見た。
私はスポーツものをほとんど見たことがなく、そもそもアニメ自体あんまり見ない。大体途中で面倒になってやめてしまうからだ。
だから今、スポーツアニメの洗礼を受けているような気分だ。
とにかく才能あふれる主人公。素直な人ばかりいて、自分のポジションへの誇りをでかい声で熱く語ったりする。ちゃんと真正面から喧嘩したりもする。
中高美術部の幽霊部員だった私は見ているだけで気まずい。
なんだこの人たち。スポーツをやっているって時点で共感なんかできないことはわかっていたけど、基本的な性格自体全然なんにもわからない。
私が知らなかっただけで、運動部の人たちってこんなに私から遠い人たちだったのか。
スラムダンクを読んだ時はそこまで思わなかったのは、主人公の桜木が経験者ではなかったのもあって、熱い語りが少なかったからかも。
あと、誰かのすごいプレーにうわーっと周りが圧倒される、みたいなのが、あるにはあったけどここまで熱く詳しく語られてはいなかったからか?
バレーしている人を見ると、小学生の頃授業でバレーをしていた時、動かなすぎてすごく可愛い女の子に「動け大仏!」と罵られたことを思い出す。
その子は元気で口が悪く、唇の厚い男の子には「タラコ唇!」と言っていた。
言われた子はグッと唇を噛んで俯いていて、それを見た小学生の私は、「まあ可愛いからしょうがないよな」とか思っていた。
今考えると、むしろ私の方が失礼じゃないか? 口が悪くても可愛いならまあ言動は全部無視すれば良しと考えていたんだから。
バレーにはそんな思い出だけだ。
美味しそうでおいしくない
数日前、ちょっと体調が悪かった時、母が蜂蜜を買ってくれた。毎日ちょっと食べると免疫力が上がるらしい。
蜂蜜は、見た目かなり美味しそうなのに、実際に食べるとあまり好きじゃない。
一回だけ食べてみたくて巣蜜入りのにしたけど、それも食べ物じゃないみたいだった。
でも、味は好きじゃなくても見た目が好きなので、今は紅茶に入れて飲んでいる。それだとけっこう美味しい。
嘘かほんとか知らないが、蜂蜜を食べると瞳の色が変わる、とか言われているらしい。薄くなるそうだ。
私は今も目は黒だけど、よくよく見れば焦茶なので、できれば真っ黒になりたい。小さい頃、「目の色が薄いとポーカーで不利」と聞いたからだ。
人は興奮すると瞳孔が開く。目の色が薄かったらそれが分かりやすく、いいカードが来た時にバレるらしい。
実際にそんなに分かりやすく変化があるのか、ポーカー中だからといってそんなに人の目をじっと見るものかはわからない。ポーカーもしたことない。けど、どうせなら有利な状態でいたい。
中学生の頃学校にいた白人の先生は、怒ると首まで真っ赤になっていて、「色が薄いと感情がバレやすくて大変だな」と思った記憶があるけど、色白だけど怒ってもそうはならない人もいる。
あの先生が特別血がのぼりやすかったのかもしれない。
怒られたら嫌なキャラランキング
漫画とかキャラクターの多い作品を見たら、怒られたら一番嫌なキャラはどれかを考える、という話を姉にしていた。
二人ともが知っている作品、「スラムダンク」では小暮くんと水戸洋平と言ったら、姉も共感してくれた。
この二人に怒られたらマジで嫌だろう。しっかり怒られている三井はすごい。私が三井だったら耐えられんかもしれん、と思ったけど、もっとしっかり考えた結果、部活復帰はできるだろうと思い直した。
私が三井だったら、復帰しないほうがダサくね? みたいなプライドがでて復帰するだろうし、小暮くんにも水戸洋平にも感謝するだろう。
でも、心のどこかで、「早く死んでくれないかな」と考えてしまうだろう。
ゴリに怒られても全然平気だ。宮城なんかはむしろいっぱい怒らせてけっこう嫌われちゃった、ってなっても面白いと思う。
だけど、あの二人みたいなタイプの人に怒られたら、なぜか嫌いになってしまう。
そういう経験がある。穏やかで優しくて、どっちかというと好きな人に、「こら!」と言われただけで、うっすら嫌いになってしまったのだ。
今までのいい思い出もあるし、好きな部分もそれまで通りあるのに、それら全てが嫌いのベール越しにしか見えない感じだ。
完全に自分が悪いとわかっている時でもそうなってしまう。普段怒らない人が相手だったら多分絶対嫌いになる。弱みを握られている感覚に近い。
自分が悪くて怒られたのに嫌いになるのはおかしいし、今まで好きだったんだから嫌いになりたくないと思う。でももう嫌いになっちゃったし、また怒られたらもっと嫌いになってしまう。だから、そうならないために早く死んでほしい、という理屈だ。
自分でもめちゃくちゃだとはわかっているし、まあこんなことは滅多にないんだけど。
自分が相手に嫌われることよりも、自分が相手を嫌いになるのが嫌というのは、自意識が強すぎるから? ただ人の気持ちを考えるのが苦手だからか?
なんにせよ馬鹿らしく、できればこんな性質は捨てたいけど、「怒られたら嫌なキャラランキング」を考えるのは楽しいので続けていきたい。
4月に観たものの感想
・エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス
色々と圧倒された。ずっと訳がわからなくなるギリギリのところをなんとか振り回されつつ走ってついていっているような感じだった。
たまに、ああ、自分がこの映画の監督だったら楽しかっただろうな、と思う映画があるが、これはそれだった。
娘の衣装がいちいち可愛い。
愛新覚羅ってなんとなく聞いたことあるわーくらいの知識だったので、ちらちら調べながら見た。調べてもよくわからなかった、最近の歴史が苦手で。
途中途中イメージ映像みたいになる。あの時間、なにを考えるべきかわからなくて気まずくなる。
私も外国の映画に出て、「アジアは日本のものだ」とか高笑いした後死ぬ役やってみたい。
・最後まで行く
面白韓国映画。結構笑えるけどちゃんとドキドキもできる。主人公も相手も全然応援できないから、ドキドキしつつも気軽。ハブ対マングース見てるような?知らんけど。
フランス版も流し見だけど見た。泥臭さがちょっと抜けていた。この映画の場合はあったほうがいいだろうけど。
この映画、中国版もあるし今度日本版もあるらしい。たしかに面白いんだけど、ほとんどおんなじにならない? 結構シンプルに完成されているから、変えたらその部分が邪魔になりそう。
ストーリーけっこうびっくりした。私は普段ラブストーリーを見ないから知らないんだけど、もしかしてこういうオチって多いのかな? 勝手に9割ハッピーエンドだと思ってた。
歌が吹き替えって、じゃあ全編吹き替えじゃん。中国の映画みたいだな。
ギイって名前いいな。ザジもかなりいいし、フランスの名前かわいいな。